アインシュタインと相対性理論の世界

1章 特殊相対性理論の生まれた時代

光の正体は?---粒子説と波動説

粒なのか?それとも波なのか?

光は本当に波なのでしょうか?波である証拠はあるのでしょうか?



「光は、はたして波なのか、はたまた粒子なのか?」
この疑問は古くから議論されていました。
粒子説を強く推したのがニュートンで、波動説を支持したのがホイヘンスです。



ニュートンの言い分はこうです。
「光は直進する粒子だ。モノに光が当たると影ができる。影の輪郭はハッキリしている。光が波ならこうはならない」



一方のホイヘンスはこう考えました。
「光は波に決まっておる。もし光が粒子だったら、交差する光は衝突して散乱されてしまう。 しかし、実際には、交差する光はお互いにすり抜けてしまう。これこそ、波の特徴ではないか」

光の正体を見破ったヤングの実験

ここでは光の正体が波であることを見抜いたヤングの実験を調べてみましょう。



波には干渉という独特の現象があります。
干渉とは、波の山と山が重なると強めあい、山と谷が重なると打ち消しあいます。



もし、光が波ならば干渉が現れるはずです。



ヤングはスリットを使って光を重ねました。
その結果、光が干渉したのです。
これは光が波であること示した実験です。



その後、1818年にフレンネルが光の回折現象を波動説で見事に説明しました。
1850年になると、波動説を用いてフーコーが光の速度の実験で求め、波動説はいよいよ信じられるようになりました。



1860年代になると、マックスウェルが電場と磁場の研究から電磁波という波の存在を予言しました。
計算によると、電磁波の速度はフーコーが求めた光の速度と一致します。
これによって、光が波であることがハッキリしたのです。



CDやDVDを見ると盤面がキラキラしています。
これは光の干渉によって起こる現象です。

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